子供達がスーパーテニスに参加して
 

スーパーテニスに出会ったのは3年前になります。
娘には片側の手足に麻痺があり、学校での体育や部活動等でも 球技には参加したことがなく、スポーツを継続して行う経験がなかなかありませんでした。


周りの友達は小学生にあがると サッカーやドッチボールなど球技を楽しんでいて
娘も何かやってみたいようでした。

車椅子テニスの国枝慎吾選手が活躍されていたので、『テニス 障害者』 でネット検索して ハンデキャップテニス連盟と出会いました。

 

最初の頃は ボールにラケットを当てる感覚がなかなか掴めず、悔しいため泣いたり怒ったりが多く 長く練習出来ませんでした。

また コーチから指導を受けるということも初体験で、口答えをしたり、話を聞けないことが多くありました。

 

練習日以外でも 自宅近くで壁打ちやラリーを練習して、ボールとなるべく触れ合いました。

1年くらい経つと フォアハンドが安定してきて、娘にも自信が出てきました。
上手く打てると 『上手く出来た』 と自画自賛し、練習で泣くことはありません。

 

次に お友達を誘い、一緒に練習するようになると 今度はお互い意識し バックハンドやサーブの練習も行うようになりました。

もっと上手くなりたいという向上心から コーチのアドバイスをしっかり聞いたり、失敗しても めげずに練習を続ける集中力がついてきました。

 

現在では テニスのルールもだんだん理解して 親子ペアで試合をするまでになりました。

自分のプレイで良かったことや 試合結果を嬉しそうに話す様子から 主体的にスポーツを楽しんでいると感じます。

   テニスを 楽しむ春名ちゃん と一緒に参加したご家族の感想  

 


  このテニス指導に関わっての評価と感想
 
ここに紹介の少女 春名ちゃんは 当時は小学生でした。 現在は元気な中学生 同じ学年の児童がテニス友達です。

お母さんと一緒に参加しましたが 最初は打球が上手くいかないために 途中で練習をやめてしまうことが何回もありました。 しかし このテニス講習は楽しさを 体感することが最初の目標です。 最終目標は 家族と楽しめることと 障害のない子供達と一緒にテニスゲームが出来ることです。

この目標達成に急ぐ必要はありません。 しかし 打球練習ばかりでなく ゲーム体験に向けての サーブ練習も大事なこと・・ トスの難しい人達は床上にバウンドさせてサーブする方法が規定で認められているスーパーテニスの特徴・・ この方法でも 障害のある子供達はボールコントロールに苦労しますが 大人を相手にして素晴らしいサーブが 時々出来るようになりました。

ゲームでは 障害のため ボール近くに移動するフットワークが遅れますが 2バウンド後の打球が認められている競技規定が役立ちます。
2バウンド後の打球は 障害の有無に関係なく 初級者や足を痛めている人達にも適用されます。  3バウンド後の打球を認める規定もあります。

バックハンドの練習では 上手く打球が出来ないことで コートから逃げ出す子供達もいますが 家族に戻されて再び練習を繰り返し 次第に良い打球が出来るようになると 本人はごきげんになります。 こうした練習内容を積み重ねることで 家族と一緒にゲームが出来るようになりました。

障害がテニスプレーに影響する点はありますが 初めてラケットを握ったときから3年近くになった現在・・ 練習参加を楽しみにして 注意内容に耳を傾けることが増えて 一般テニススクールの初級者レベルに達しています。 もし 五輪出場を目指すためであれば 少し急ぐ必要もありますが・・ いろいろな人達と楽しむテニスライフづくりを目指すのに 上達の早さが現状でも心配ありません。

一般テニススクールとは異なり 現在実施している講習は 毎月一回 3時間の講習です (※一般テニススクールの2倍の時間)
この時間を活かし 親子一緒のゲームや 大人同士でゲーム対戦する時間も生まれ 毎回 複数プログラムを 親子で楽しめます。


毎月一回の練習時間は 一般レッスンの3年間と比較すると1年弱の時間になります。  子供達の成長を見ながら 練習を進める講習です。

練習では子供達に 力いっぱいにラケットをふる方法を指導・・伸び伸びとしたプレーが出来れば ボールがコート外のところに飛んでも良いとします。 打球コントロールは ゲーム参加を繰り返す中で ポイントが取るための打球方法として自然と学ぶことができます。
この練習方法は 障害のない子供達を対象とするレッスンでも同じです。 スーパーテニスは障害の有無にもこだわらないテニス競技です。

現在の練習で サービスやラリーでコントロールが悪く ペアを組む隣にいる母親に打球をぶつけることもあります・・しかし安全性の高いスポンジボールは人に当たっても心配不要です。 コート上のボールを 踏んでも怪我することなく 打球の振り遅れも少ないのが スーパーテニスの特徴です。

障害の子供達が参加できるスポーツが少ないのは 教職員や学校、文科省等関係者の知識、認識の不足によるものです。
障害児童に新しいスポーツ体験の機会を増やすことにより 子供達の隠れた能力を引き出すことが出来ます。
東京五輪の開催に パラリンピックに関心が高まりつつある中・・身近なところに良き人材が数多く存在することに気づきたいものです。


これまで実施した国内各地の講習を通じ 子供達や障害のある人達に 周囲では気づかない優れたスポーツ能力が多々あることに接してきました。
多くのテニス指導者や心ある人達が こうした内容に理解を進めて 良きテニス環境づくりに取り組まれることを願っています。

子供達と一緒に参加している家族の大半は テニス未経験の人達ですが スーパーテニスは硬式テニスと異なり 基礎練習の時間少なくても 早い段階からゲーム参加が可能です。 このため 打球や競技方法を学び 講習終了後の子供達の練習やゲーム相手などになれることが目標のひとつです。


毎回の練習では 講習時間が長いため 休憩時間を増やし 子供達や家族は水分補給に加え スナック菓子で歓談しながら 次の練習を続けます。
体育館の中にスーパーテニスコートを特設する準備は全員で行いますが この作業はいろいろな場所でコートづくりする際に役立つノウハウです。


 障害児のテニス参加は難しいと思っている人達が数多くいます。 障害の人達の指導経験が少ない指導者、関係者も存在しています。
 本講習は 子供達とその家族がテニスを楽しむ良き機会になり 障害児のテニス指導に関心持つ方々には 参考となる企画です


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